蜂が危険な時期!野外で活動する時の8つの注意点
日本にはたくさんの種類の蜂が存在します。一般的に「蜂」と聞いて多くの方が想像するのが、〝ミツバチ〟や〝スズメバチ〟などではないでしょうか。 「蜂」と一言で言っても、姿や習性などは多種多様で、毒針を使ってヒト(敵とみなしたもの)を攻撃する危険なものから、単独で行動し、毒針を持たないため、ヒトを攻撃することはない蜂がいます。
基本的には細腰亜目の社会性のある蜂(スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチ・マルハナバチ等)がヒトを攻撃することがありますが、蜂がヒトを刺すことがあるのは、巣や蜂自身を守ろうとする防衛本能によるもので、やみくもに攻撃して刺してくるわけではありません。
ヒトを攻撃し、時に死に至ることもある危険な蜂ですが、問題となっている蜂はほんの一部に限られます。
またその一部の蜂でも、人間が被害にあう場合、蜂が攻撃された、または攻撃されていると認識した場合や、巣に外敵が近付いてきて危険だと判断した場合のみです。つまり巣に近付かなければ危険はありません。
しかし蜂による刺傷被害は、巣があることに気付かずに近付いていた場合や、庭木の剪定中や手入れしている時に、刺激してしまっていたなど、気付かない内に蜂に攻撃対象とみなされ被害にあうケースがほとんどです。
蜂が危険になる時期
主に働き蜂が増加し、活発に活動しているためどんどん巣の規模が拡大されていく夏以降から秋にかけての時期に被害が集中しています。
種類 | 特に危険な時期 |
スズメバチ | 7月~10月 |
アシナガバチ | 8月~9月 |
ミツバチ | 10~11月・2~3月(特に冬) |
※それぞれの種類によっても危険な時期は多少異なります。
特にスズメバチは、他の種類の蜂に比べ危険な時期が長く(もともと攻撃性が高いため)、蜂の数がピークを迎える秋頃になると、近付いただけでも威嚇・攻撃し、エサが減少してくる頃になると苛立ちなどからさらに攻撃性が増します。
夏場はキャンプや川遊び、渓谷で涼しんだり、秋になると登山をしたり紅葉狩り、キノコ狩りなど、自然が多い場所でアウトドアをして過ごすことも多いのではないでしょうか。そんな時、気付かない内に蜂の巣に近付いてしまっていたりすることで、蜂の大群に襲われることが問題になっています。
野山など自然が多い場所で過ごす場合に気を付けておきたいことをまとめました。
蜂対策!自然が多い場所で過ごす時の注意点
- 巣を発見しても近付かないこと
巣を発見した場合は、速やかにその場を離れましょう。 - 攻撃されるような行動は控える
大声を出したり、大きな身振り手振り、急な動きは避け、慎重に行動しましょう。 - 出来るだけ肌の露出部分を少なくする
長袖長ズボン、帽子を着用するなど、万が一刺された場合に少しでも肌を保護できるようにしましょう。 - 白っぽい着衣を身につける
蜂は黒いもの、色の濃いものに強く反応します。出来るだけ白に近い薄い着衣を身につけましょう。 - 団体・単独行動は避ける
人数が多いと声も大きく、巣に振動も伝わりやすくなります。また単独で行動すると万が一の場合に適切な処置などが遅れる場合があります。携帯電話等の通信手段を必ず所持しておきましょう。 - ニオイを出さないように気を付ける
蜂はニオイに敏感です。香水や整髪料、化粧品、汗などは蜂を刺激し、興奮させる作用のある成分が含まれていることがあるため、自然が多い場所で活動する際には注意しましょう。またジュースや甘いニオイのする食べ物などを放置せず、ニオイが出ないように注意しておきましょう。 - 蜂駆除スプレー(殺虫剤)を携帯しておく
蜂(巣周辺の大群など)に遭遇した場合に被害を最小限にするために、小型のものを携帯しておきましょう。薬局、ホームセンターなどで購入することが出来ます。 - 応急処置出来るものを用意しておく
ポイズンリムーバーや保冷剤、冷水、タオル、抗ヒスタミン剤が含まれたステロイド剤など、緊急時に使用できるものがあれば万が一のために用意しておきましょう。
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