スズメバチについて
撃性や毒性が強く、全国的に最も被害が多いのが「スズメバチ」です。
スズメバチは、クマや毒ヘビ、イノシシよりも死亡例が多く、毎年多くの命が犠牲になっています。
非常に危険で獰猛な昆虫と知られていますが、スズメバチ自体や巣を刺激しなければ、ほとんど刺してくることはないため、スズメバチの巣を発見した場合は、「絶対に近付かないこと」が大切です。
日本には3属17種のスズメバチが存在します。
日本に生息するスズメバチ | |
大型 | スズメバチ属 |
中型 | クロスズメバチ属 |
小型 | ホオナガスズメバチ属 |
日本に生息するスズメバチは、上記の3つの属に分類され、基本的にわたし達の身の回りで関わりがあり、話題となるのは「スズメバチ属」に属するものです。
日本のスズメバチ17種 | ||
スズメバチ属 | オオスズメバチ | キイロスズメバチ |
コガタスズメバチ | モンスズメバチ | |
ヒメスズメバチ | チャイロスズメバチ | |
ツマグロスズメバチ | ツマアカスズメバチ | |
クロスズメバチ属 | クロスズメバチ | ツヤクロスズメバチ |
シダクロスズメバチ | キオビクロスズメバチ | |
ヤドリスズメバチ | ||
ホオナガスズメバチ属 | シロオビホオナガスズメバチ | キオビホオナガスズメバチ |
ニッポンホオナガスズメバチ | ヤドリホオナガスズメバチ |
スズメバチ属の種類別生態
スズメバチは種によって習性や営巣場所などが異なるため、スズメバチの種類を判別することはスズメバチの行動を理解する上で重要な事です。
ここでは特に住宅周りに営巣し、被害の多いスズメバチ属のうち5種を紹介します。
オオスズメバチ
オオスズメバチは、カマキリやコガネムシ、カミキリムシなどの大きな昆虫でも捕獲し巣に持ち帰ます。巣に持ち帰った昆虫は幼虫のエサとします。また秋頃になり、幼虫に与えるエサとなる昆虫が減ってくると、他のスズメバチの巣やミツバチの巣の中にいる幼虫やサナギをねらい襲うようになります。そのため、特に9月以降はオオスズメバチだけでなく、その他のスズメバチも警戒しているため、人間が巣に近付いただけでも攻撃してくることが多くなり、危険な時期となります。
特にオオスズメバチは、気付きにくい地中や樹洞などに営巣するため、ハイキングやキノコ狩り等で野山へお出かけの際や、自然が豊かな場所、林業関係者などに被害が集中しています。
キイロスズメバチ
ハエ・セミ・トンボ・アブ・クモ・ミツバチ・アシナガバチなど多種の昆虫を捕食します。さらに飛んでいる昆虫だけでなく、死んだ魚やカエル、果実や花の蜜、樹液なども摂食します。
働き蜂の数が増えてくると引っ越しをする習性があり、急に多数の蜂が現れ、知らない間に巨大な巣が完成されているといったケースがあるため、住宅周辺で巣を発見した場合は、すぐに蜂駆除専門業者へ依頼をしましょう。巣に近付いただけでも被害にあうことがあるので注意が必要です。
コガタスズメバチ
ハエやアブ、小型の甲虫類や蜂などあらゆる昆虫を幼虫のエサとします。
キイロスズメバチと同じように、都市環境に適応する能力が高いため、都市部や市街地などでの刺傷被害が多く発生します。巣を刺激すると激しく攻撃してきますが、基本的には攻撃性・威嚇性はあまり強くはありません。
モンスズメバチ
モンスズメバチは減少傾向にあるため、あまり見かけることはなくなりましたが、限られた地域では集中して生息しています。
セミ、トンボ、バッタなどを幼虫のエサとします。モンスズメバチは、日没後も数時間活動するため、灯火に集まったり、室内に侵入することがあり、攻撃性・威嚇性が強いため注意が必要です。
ヒメスズメバチ
アシナガバチの幼虫とサナギを噛み砕いて、その体液のみを幼虫のエサとする点が、他のスズメバチとは大きく異なっています。そのためアシナガバチの活動期間とよく似ており、営巣期間は約5ヶ月と最も短いのが特徴です。
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