ネズミ防除の方法とすすめ方
ネズミ駆除を業者に依頼すると、高額な費用が必要なのではないかと、心配に思われるかもしれません。
だけど自分でするのも難しそうだし面倒だな、きちんとできるのか心配だな、と考えることもあるかもしれません。
自分で駆除をして、成功した例もありますが、それはほんの一部で、ネズミ駆除に対する知識がないまま駆除を行うと、実は、その後の駆除が困難になったりする場合があります。
自分で駆除を行う場合は、しっかりとネズミの生態や習性を知り、種類ごとの対策や駆除方法を考えた上で行わなければ、余計な被害を増やすことも考えられるでしょう。
ネズミが家の中に生息する原因として「エサが豊富にある場所」「安心して棲める快適な空間がある場所」「巣の材料が豊富にある場所」「隙間や穴があり、侵入口や自由に動き回れる」といったことが挙げられます。
ネズミの駆除方法
ネズミ駆除は主に「環境的防除」「物理的防除」「化学的防除」の3つに分けることができます。
“環境的防除”は、ネズミの侵入や増殖などを未然に防いで、日常的にネズミの侵入に適さない環境を整えることで、永続的な効果が得られるもので、“物理的防除・化学的防除”は、ネズミが家屋内などに侵入している場合に行う、いわば緊急的な対策とも言うことができ、効果の即効性が求められる防除方法です。
環境的防除 | ネズミが生息しにくい環境を整えて、それを維持していく防除方法 |
物理的防除 | 捕獲器や超音波防鼠機などの物理的な手段を用いて行う防除方法 |
化学的防除 | 殺鼠剤や忌避剤などの化学合成や天然由来の薬品を使用して行う防除方法 |
ネズミ防除のすすめ方
家に侵入し、さまざまな被害をもたらすイエネズミは「クマネズミ」「ドブネズミ」「ハツカネズミ」の3種ですが、これらのネズミは種類ごとに生態や習性、殺鼠剤に対しての感受性などが異なります。
そのため、駆除を行う際にはまず、種類の特定することが大切です。
① ネズミの種類の特定
ネズミの種類は、上記の表を参考に特定してみましょう。
ただし、高い場所でドブネズミが発見されたり、地下街などの低い場所でクマネズミが生息している場合もあるため、あくまでも参考に。。
② 活動状況、被害状況を確認する
ネズミは、警戒心が強いためなかなか人前に姿を現しません。
「カサカサと音がする」「糞らしきものが落ちている」といったことからネズミかも!?と思われることがあるかもしれませんが、果たしてそれがネズミなのかハッキリと分からない場合もありますよね。
そんな時はまず“ラットサイン”と呼ばれる、ネズミが生息している証拠を見つけましょう。
ラットサインとは、ネズミの通り道となるところや侵入口に、ネズミの体の汚れがついて黒くなっていたり、糞や尿などの排泄物があったり、ネズミがかじった痕、足あとなどがついているなどするサインのことです。
ラットサインを確認したら、次は建物の状況を調査します。
まずは巣になりやすい天井裏や床下、台所などをよく調査しながら生息場所を調査し、さらに侵入口となる場所の特定や通路などを特定します。
③ 種類に応じて、対策をする
被害状況やネズミの種類、生息場所、侵入口、通路などを特定したあとは、それをふまえた上で、それぞれの対策方法を考えます。
例えば、住宅で一番被害の多いクマネズミの場合は、警戒心が強い性格で、捕獲器などの罠にかかりにくい他、毒エサ(殺鼠剤)に対する感受性が低いため、一般的に行う物理的防除や化学的防除の効果があまりないことがあります。
そのため、環境的防除に重点をおきながら捕獲器や超音波、殺鼠剤や忌避剤などの物理的、化学的防除も併用しながら行う対策が有効でしょう。
ただし、一度にたくさん毒エサを置いていれば効果が高まり、早く駆除できるだろうなどと誤った対策方法をしてしまうと、頭のいいネズミは危険を察知して、より被害が拡大したり、その後の駆除が困難になったりする場合がありますので、十分に注意して行うようにしましょう。
ネズミ駆除は、なかなか難しく、自分でしても効果がなかった・大きな被害が出ている・飲食店などで迅速な対応が必要な場合などは、ネズミ駆除専門の業者に依頼することもひとつの手段です。
確かに費用の問題や、信頼の問題などがありますが、まずは無料見積りをしている業者や、相談だけでもしてくれる業者を探してみたりしながら、相見積もりをしてみると良いでしょう。